そういう意味で、2次私大対策にも使える本書は非常にありがたく、いかに書きますが、もともと同著者の2008年刊「英会話問題の徹底演習(大学受験スーパーゼミ) 」を実質改訂したものなので、ともから定評のあった本をUp To Dateしたものです。
1.変遷
出版社を変えつつ、3回目の改定の本です。
最初は
2008年の「英会話問題の徹底演習(大学受験スーパーゼミ) 」です。
当時センター試験対策以外の大学受験用英会話問題に特化した本はほとんどなく貴重な存在でした。今も増えたとはいえ著者の在籍する河合塾講師陣による
「英語入試問題解法の王道〈1〉会話問題のストラテジー」
を含めて数冊です。
この本についてはまたほかの機会に改めて書こうと思います。
さて、2008年の桐原書店版から、2016年に「入試によく出る! 「英会話・口語表現」の徹底トレーニング」というタイトルでラピュータから改訂版として出版されました。このラピュータという出版社はこの本以外ほとんど(私が確認した中ではこれのみ)出していないので、なぜこの出版社から改訂版が出たのかは不明です。そして現在はすでに絶版になっています。
そして、今手に入るのが、
今年(2019年)の5月にプレイスから
「入試によく出る! 「英会話・口語表現」の徹底トレーニング (新装版)」
というタイトルで新装版として出版されました。
内容は新装版というだけあって改定はされておらず、巻末に第1章「会話の決まり文句」の索引が追加されただけです。旧版はネットでプレミアがついていますが今年この本が出たので落ち着いてくると思います。
2.効果的な使い方
構成は各章10日で仕上げる目標となっており、30日で完成となっています。
第1章 会話の決まり文句
第2章 対話表現演習
第3章 総合問題演習
となっています。
使い方としては、この本の使い方に書いてあるように進めていけばよいのですが、
頻出重要表現の200のマスター
→応答表現の演習
→会話の論理展開をつかむトレーニング
という順に進むようになっています。なお、付録の(1)場面別英会話表現は早めに覚えてしまった方が得点にすぐに反映するので、心の余裕を持って進めていけると思います。
・センター対策に使う人はこれを終えて過去問をやれば十分でしょう。
・二次私大対策も通常はこれを終えて過去問を説けば大丈夫だと思います。
・対話文の難易度が高い問題を出題する傾向のある二次私大対策(つまり、この本を終えた後に過去問を3年分ほど解いてみて不安があった場合)にはこの本の後に「英語入試問題解法の王道〈1〉会話問題のストラテジー」 (河合塾シリーズ 英語入試問題解法の王道 1) を挟んで過去問演習で仕上げ、とすればよいと思います。この本を終えた後なら、おそらく3~5日くらいで終わらせることができると思います。
大切なことなのでもう一度繰り返すとこの本の征服にはともかく最初の第1章の頻出表現200と付録の「(1)場面別英会話表現」をしっかり覚えてしまうこと、です。
その上で第2章、第3章と進めば各章10日となっていますが結構飛ばせると思います。
3.唯一の欠点
この本は会話問題の本であるにもかかわらず、CDがついていません。
これはかなり致命的です。
この欠点を補うには「英語入試問題解法の王道〈1〉会話問題のストラテジー」を使うことです。連動はしやすいです。
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