2018年5月26日土曜日

英文法どっちがどっち


1.この本について

1993年に一竹書房の「伊藤和夫のICシリーズ」の1刷として出版された本です。
この本はしばらく絶版になっていて、ヤフオク等で馬鹿げた値段がついていましたが、同シリーズの他の本と一緒に復刊ドットコムから201412月に復刊されて普通に手に入る本になりました。

とはいえ、このシリーズは元々700くらいの本。復刊されたものは1,500円+税

103ページ(索引含む)で1,500円+税

倍以上の値段での復刊で、売れ続けているのを見ると、編集や企画などの労もなく、事前に復刊リクエストというアンケートである程度以上の販売見込みがついてから売り出すというこの復刊ビジネスがいかに儲かるかを物語っているなぁ、と思います。


(左が1993年の一竹書房版、右が2014年の復刊ドットコム版)



2.内容

紛らわしいもの同士の識別問題を題材に文中の品詞(など)を正確に把握するための解説をしている本です。と、言葉で解説するよりも目次をみて頂く方が手っ取り早いでしょう。

(以下引用)

「英文法どっちががどっち」目次

まえがき
名詞 or 動詞?
名詞 or 形容詞?
動詞 or 形容詞?
形容詞 or 副詞?
形容詞 or 前置詞?
副詞 or 前置詞?
自動詞 or 他動詞?
目的語 or 補語?
直接目的語 or 目的補語?
10 過去 or 過去分詞?
11 直説法 or 仮定法?
12 現在分詞 or 動名詞?(1)
13 現在分詞 or 動名詞?(2)
14 現在分詞 or 動名詞?(3)
15 (不定詞)名詞用法 or 副詞用法?
16 (不定詞)形容詞用法 or 副詞用法?
17 文否定 or 語否定?
18 部分否定 or 全体否定?
19 前置詞 or 接続詞?
20 関係詞 or 接続詞?
21 形式主語 ... 名詞節 or 強調構文?
22 関係代名詞 or 関係形容詞?
23 名詞節 or 形容詞節?
24 名詞節 or 副詞節?
  とぅーるぼっくす(Tool Box):名詞の特殊用法
  英文法ミニミニ辞典
  Index

(引用終わり)

この目次を見て頂くとわかりますが、特に解釈上致命的なミスにつながりやすいものの識別に徹しています。その解説は初心者にもわかりやすく、とても優れています。



3.「英文法どっちがどっち」と「英文解釈教室[入門編]」

この本は良い本か、ダメな本か、と言えば間違いなく良い本です。そして2のように書くと、この本を私がとてもお勧めするようですが、実は違います。

この本は伊藤和夫本コレクター以外には買う必要が全くない本です。

と、言うには理由があります。

最初に書いたようにこの本はそもそも1993年に出た本です。復刊されたのが2014年とはいえ、内容は全く変わっていません

さらに伊藤和夫は1996年に「英文解釈教室[入門編]」を出版します。実はこの本については後日改めて書きますが、各章(各講)が全て

[1]短文問題
[2]長文

という構成になっています。

そしてこの[1]の内容がこの「英文法どっちがどっち」と本質的には全く同じ内容なのです。

例文や問題文こそ違いますが、むしろ「英文法どっちがどっち」を元ネタにして、よりわかりやすく作り直した感じなのです。ですから、

1.「英文解釈教室[入門編]」とこの本はどちらかをやればよい本になっている

2.「英文解釈教室[入門編]」の方が後から、しかも「英文解釈教室シリーズ」として出ているだけに説明もよりこなれたものになっているし、他の本との連携もよくできている。

3.「英文解釈教室[入門編]」は本文142ページ、別冊66ページで1,170円+税

この本は先程指摘したように103ページ(索引含む)で1,500円+税

4.内容は当然「英文解釈教室[入門編]」は識別問題と長文を連携できるようになっている。

という比較ができます。

こう考えると、というかどう考えても、この本を買うくらいなら「英文解釈教室[入門編]」を買う方が良いのは自明です。もちろん、長文はいらない、語の本のように識別問題だけをやりたい、という人もいるでしょう。そういう人は「英文解釈教室[入門編]」の[1]だけをやればよいのです。

結論として言えば「英文解釈教室」の改定とそれに伴う[入門編][基礎編]の刊行という「シリーズ化の構想」の中でその下書き的なものとして出た本という評価が利用者に対しては一番適切な評価だと思います。

2018年5月17日木曜日

受験英語の流派(1)

受験英語には流派があります。

例えば、このブログでも色々と著書を紹介している「伊藤和夫流」や「試験に出るシリーズ」の「森一郎流」、あるいはというか古くは「英文標準問題精講」等の「標準問題精講シリーズ」の「原仙作流」やその傍流という性格が無きにしも非ずの「基礎問題精講シリーズ」が有名な「中原道喜流」等々。

これらの先生方は英文法、英文解釈、英作文と英語学習の一通りのジャンルの著作を一人で表しているので、例文などに互換性があったり、説明に共通性があったりという同じ著者ならではの解説の仕方で貫かれています。とりあえず最初はどれかの流派に絞って勉強するのが楽に学力がついてきます。そうすることで「その著者の英語に対する考え方」を身に付けることができます。これは武道などを師匠について修行し、免許皆伝を目指すのに近いものがあります。これがここで言う「受験英語の流派」なのです。

もちろんこうした一人の著者に絞らず、英文法を山口先生の「実況中継」で、解釈を中原先生の「基礎問題精講」で等と言ったように色々自分に合ったものを織り交ぜて、という方法も組み合わせによってはとても効果的な場合も多いでしょう。

「流派」に所属するか、しないかは好き好きですが、昭和の受験戦争華やかりし頃は殆どの受験生がまづ最初はどこかの流派に属し、免許遺伝する(つまりその著者の著作の中で一番ハイレベルな本を仕上げる)と、今度は他流派ではどんな説明をしているのだろうと、他流派の中でもハイレベルに属する本を色々とやったりしている、という姿もよく見られました。

ようするに、一つの流派をやり抜くことで、どの流派の本でも読んですぐに血肉化できる学力を身に付け、他流試合鍛えたり、自分の流派とは違った考えの他流派を学んだりしたのです。そうすることで剣法で言えば正統派の流儀を免許皆伝になった後で暗殺剣を究めるような自在性を身に付けられるのです。

もちろん、そんな余裕はなく、一つの流派の免許皆伝で受験の当日を迎える人もなり多く、他流派にまで手を出せない人が特に現役性は殆どでしたし、免許皆伝まで行かずに受験当日を迎える人はさらに多くいました。

今、このブログでは伊藤和夫の著作についてを、言い換えれば「伊藤流」について書いています。これが終わったら、他の流派についても書いて行こうと思います。そして、ある程度各流派の解説がまとまってきたら、その上で「各流派の比較」や「各流派のメリット、デメリット(強みと弱み)」等を書いて行こうと思っています。

そんなわけで今回のタイトルは「受験英語の流派(1)」となっていますが、「受験英語の流派(2)」はまた相当後の話になります。

今後もこういうコラム的な記事を時々挟んでいきたいと思っていますので、ご感想など頂けると参考にさせて頂けるので嬉しいです。気が向いたらよろしくお願いします。

2018年5月16日水曜日

新・英文法頻出問題演習(2)

3.前置詞の問題

ところで、伊藤和夫の本の著作全体を読んだ上で何時も私が思う事なのですが、どういうわけか

「前置詞を正面からきちんと扱ったものがない」

のです。唯一の例外がこの本のPart Ⅱ  前置詞の意味と用法 の部分でわずか14ページ(しかも当然半分は問題なので実質7ページ!)扱われているのみ、なのです。伊藤先生決して前置詞を軽んじていたわけではないはず(「atやinなどの短い単語が口調か何かで入った、などと思ってもらっては困るのです」というようなセリフを生前多用しておられたことを考えても間違いないでしょう)なので、これは私がずっと疑問に思っている事なのです。もし、どなたか生前の伊藤先生からその理由を聞いたことがある方がいらしたらぜひお教えください。よろしくお願いします。

さて、現実的な話に戻しますと、当然のことながら、前置詞がらみの解釈などは別としても、伊藤先生のシリーズのみでは前置詞問題についてどうしても穴ができてしまいます。そこで、それは他の著者の本で埋めるしかありません。そこでお勧めするのは、伊藤先生が若かりし頃、共に教え方の研究をされたという山口俊治先生の本で埋めるのが教え方なども共通項が多いので良いと思います。山口先生の本で、と言えば有名な「英文法講義の実況中継」があります。これの最後に前置詞問題についてをまとめて解説している章が3章あります。なので、

前置詞は「英文法講義の実況中継 ①」で埋める

と、いうのがお勧めです。

4.おすすめの学習法

「ともかく解きまくる、そして3周はする」というのにつきます(笑い

ただし、必づ答えをノートに書いてみることが大切です。つまり、

1° 1章分一気にノートに問題を解く
2° その後右ページを見ながら採点する
・この時、間違っていた問題には左ページの問題の所にチェックを付けて置く
・また、間違ったところはなぜ間違ったか、あっていても解説の考え方と違っていたらその部分を本の右ページの解説部分にアンダーラインを引いたり、書き込んだりしておく

とうい順で進め、3周します。そして、3周目でもできなかった問題は、右ページの解説や「英文法のナビゲーター」の該当部分を読みこむなりして、右ページに書き込みをしていきます。

これが基本になります。ただし、これは英文法が得意な人向けの仕上げの勉強法です。

一般的には「英文法のナビゲーター」と並行して学習する方をお勧めします。つまり、上記の1°の所を

1°「英文法のナビゲーター」を読み進め、該当項目が終わったら、本書の該当項目をノートに解く。

というように差し替えます。
2°以降は同じです。「英文法のナビゲーター」との対応関係は本ブログ「英文法のナビゲーター(3)」の「6.「新・英文法頻出問題演習[PartⅠ文法編]」を使った復習の手引き」を参照してください。

5.この本が終わったら

この本は「英文法を学ぶための本」です。なので、著者自身が使用上の注意の5でも書いているように、章立て自体が問題の答えに対するヒントになってしまう、つまり「どの章の問題かという事で解答の見当がついてしまう」という弱みがあります。ですから、この本(「英文法のナビゲーター」も含む)が終わったら、構成がランダムな問題集をこなしておく必要があります。これは正直どんな問題集でも良いと思いますが、せっかくこの本で勉強したならば「新・英頻」併用 英文法問題集』を仕上げてしまうのが楽だと思います。この本は解答に英頻のどのページが関連項目か、という参照部分を全問題に附してあるので、間違えた問題から弱点補強が効率的にできます。


また、私立文系等で文法問題が良く出る大学を受験する場合には、これに加えて、原仙作「英文法標準問題精講」(旺文社)のような出題形式別の問題集を1冊仕上げれば万全だと思います。




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2018年5月15日火曜日

新・英文法頻出問題演習(1)

1.「英文法頻出問題演習」の歴史

歴史と言っても大したことはありません(笑い
まづ、1972年に初版が出版されています。それまでは山崎貞の「新自修英文典」(1912年)、原仙作の「英文法標準問題精講」(1966年)、あるいは西尾孝の実戦英語水準票シリーズの「実戦英文法」(1967年)等が主だったものでした。このような大学の教員が書いたものがメインだった時代に、予備校講師が書いたこの本がスタンダードの1つに加わったことはある意味歴史的な事でした。

やがて、この本も1979年に増補改訂版が出版されました。


当時の目次は以下のようになっていました。

Part Ⅰ Essentials of English Grammer
1.Concord(呼応)
2.Tense(時制)
3.Subjunctive(仮定法)
4.Auxiliary(助動詞)
5.Voice(態)
6.Verbs & Sentence Constructions, etc.(動詞と文の構造その他)
7.Infinitive(不定詞)
8.Participle & Gerund(分詞と動名詞)
9.Noun, Pronoun(名詞・代名詞)
10.Article(冠詞)
11.Adjective & Adverb(形容詞,副詞)
12.Relative(関係詞)
13.Conjunction, etc.(接続詞その他)
14.Narration(話法)

尚、Part Ⅱの目次は今手に入る「Part Ⅱ 熟語編」と同じです。


1991年に新版が出版されます。


この新版では、文法編が大きく改定され、現状の版と同じ目次になっています。また、この版から「鈴木長十氏による序」がなくなっています。

何よりも大きな変化はS+V+X+X等の「Xというポジションの記述」による文構造の把握の仕方をメインの考え方として導入したことでしょう。これは「英文法教室」(1979年)に書かれてはいたものの、それ以上の発展を著作の中ではされていませんでした。しかし、この新版でメイン項目として扱われ、その後出版されたり改定されたその他の解釈本などにも導入され、伊藤英語の新しい骨格となっています。同時に、これによって文法と解釈の一体化がなされたとも言えますし、学ぶ側からしてみれば「文法と会社を一体的に学ぶシステム」が提示されたとと取ることができます。

また、この本は伊藤先生の本の中では唯一「索引がページ数の関係で割愛」されてしまっています。

伊藤和夫の没後(1997年没)、2001年に現行版である2分冊ものが出版されます。


なぜ2分冊にしたのか、というのは想像の域を出ませんが、特に必要はなかったはずなので営業的な理由だと思います。また「英頻はpart Ⅱの熟語編だけやればよい」という説もあるのでそれに迎合すればより売れるのかもしれない、という営業判断があったのかもしれません。

ちなみに私はむしろ逆で

「どちらかしかやらない(時間的にできない)ならPart Ⅰだけをやりなさい」

と、この数十年指導してきましたが、指導した学生の合格実績などが、このアドバイスの正しさを証明しています。

さて、この2分冊版になっての変更点は以下の2点です。

1.2色刷りになった
2.「誰が作ったのかはわからない索引」が追加された

これら以外は全く内容的には変わっていません。


2.「英文法頻出問題演習」の索引

この2つ目の索引はたしかにないよりはあったほうが良いと思いますが、誰が作成したものなのかが明記されていないことは問題だと思います。もちろん、伊藤先生の遺稿の中にあった可能性も否定はできませんがそれならばそれで明記すべきでしょう。

伊藤先生が1991年版で「索引の割愛」を残念なこととしてあげてあることを考えると、その一文を省略してあたかも最初から索引があったかのような文章を「使用上の注意」に載せてある(pⅷ参照)というのは読者や著作者への経緯という意味での良心の問題としても、また法的には問題なかったにしても著作権の問題としても如何なものかと思います。

また、伊藤和夫の著作を何冊か学習した人ならわかると思うのですが「伊藤和夫作の索引」は伊藤先生の頭の中を公開するような、執拗なまでの緻密なクロスリファランスと独特な索引項目にその特徴があります。

しかし、この現行版の索引は「非常に素直で普通の索引」になっています。そして項目樹広い方のくせなどからも、これは駿台の講師の方辺りによる(なんとなくどなたがかかわっているかは想像はできる)ものではないかと私は思っています。どちらでも良いと思うのですが、どちらにしてもこの索引の由来を明記すべきことには変わりはありません。

私がなぜこの索引にここまでこだわるかと言えば、先に書いたように「伊藤和夫作の索引」は本を始めから終わりまで読んでいくのが縦糸なら、索引によって一つの項目を色々な所に戻って確認することによってより知識を体系化させるための横糸になっているからなのです。これが伊藤先生御自身の作によるものなら読者は他の本の索引同様に使うことができますが、もしこれが伊藤和夫以外の人の手によるものならば、そうした使い方が期待できないからなのです。本の使い方にも関わることなので私はこだわらざるを得ないのです。

そう考えると、1979年版の索引項目と「英文法のナビゲーター」の索引を頼りに自分で項目を拾い上げ、自分なりの索引を作るというのが一番良い勉強になるのかな、とも思いました。とはいえ、その為にわざわざ1979年版を探してくるというのもナンセンスなので、実際にはこの索引は項目検索用と割り切り、有機的な横糸としての索引は「英文法のナビゲーター」に譲る、というのが現実的だと思います。

尚「Part Ⅱ 熟語編」の方の索引は、伊藤先生という著者の御意向にどのくらい沿っているかは別として、ある意味機械的に拾い上げた熟語一覧のようなものなので、憶えているかどうかのチェック、という意味では十分に使えるものだと思います。

2018年5月9日水曜日

英文法のナビゲーター(3)


6.「新・英文法頻出問題演習[PartⅠ文法編]」を使った復習の手引き

ここでは本書と「新・英文法頻出問題演習[PartⅠ文法編]」の対応について書きます。

以下「英文法のナビゲーター目次」とそれに対応する「新・英文法頻出問題演習[PartⅠ文法編]」の項目を目次の対応という形で示します。

左側が「英文法のナビゲーター目次」を、右側に「⇒「新・英文法頻出問題演習[PartⅠ文法編]」の目次」としてあります。また、項目ごとに分けない方が良い場合はまとめて書いてあります。例えば、

Chapter 時制(その1)⇒2.時制(現在形、過去形、未来形p914
Chapter 時制(その2)⇒2.時制(現在完了形、過去完了形、未来完了形、進行形 p1522

とはせずに、Chapter2とChapter3を一気にやってから「新・英文法頻出問題演習」の2章をやるべき、という意味で、

Chapter 時制(その1)
Chapter 時制(その2)⇒2.時制

という書き方にしてあります。

[上巻]
Chapter 主語と動詞 ⇒1.呼応
Chapter 時制(その1)
Chapter 時制(その2)⇒2.時制
Chapter 仮定法 ⇒3.法
Chapter 助動詞(その1)
Chapter 助動詞(その2) ⇒4.助動詞
Chapter 受動態 ⇒5.態
Chapter SVX(その1)
Chapter SVX(その2) ⇒6.SVX
Chapter10 SbeXX ⇒7.SbeXX
Chapter11 SVXX(その1)
Chapter12 SVXX(その2)⇒8.SVXX
Chapter13 itの構文(その1)
Chapter14 itの構文(その2)⇒9.ItThereの構文
Chapter15 不定詞(その1)
Chapter16 不定詞(その2) 11.不定詞
Chapter17 分詞 12.分詞と動名詞(p99106
Chapter18 動名詞 12.分詞と動名詞(p107110

[下巻]
Chapter19 名詞と動詞 10.名詞構文
Chapter20 名詞と代名詞(その1)
Chapter21 名詞と代名詞(その2) 13.名詞・代名詞
Chapter22 冠詞 ⇒14.冠詞
Chapter23 形容詞・副詞(その1)
Chapter24 形容詞・副詞(その2) 15.形容詞・副詞
Chapter25 否定(その1)
Chapter26 否定(その2) 16.否定
Chapter27 比較(その1)
Chapter28 比較(その2)
Chapter29 比較(その3) 17.比較
Chapter30 副詞節(その1)
Chapter31 副詞節(その2) 18.副詞節
Chapter32 形容詞節(その1)
Chapter33 形容詞節(その2) 19.形容詞節
Chapter34 名詞節(その1)
Chapter35 名詞節(その2)
Chapter36 名詞節(その3) 20.名詞節と疑問文

以上です。
このような対応(と順番)で進めると2回目以降の復習が非常に効率的にできると思います。しかも、これはとても大事なことなのですが、

「英文法のナビゲーター 上下」
「新・英文法頻出問題演習[PartⅠ文法編]」

という3冊を今までの自分では考えられないくらいスピードで完了させて、しかもナビゲーターの方は複数回終わらせた、という「絶対的な成功体験」が待っています。これは、その後の大いなる自信につながりますし、これを乗り越えれば一気に英語の学習のすべてが楽になる上に、英語の学習がどんどん進んで行く実感が得られるようになってくると思います。


7.初版正誤表

増刷のたびに訂正されているので最新版でどうなっているかわかりませんが、初版第1刷で確認できた正誤表を以下に載せておきます。もしかすると無用の長物かもしれませんし、見落としもあるかもしれません。もし、見落としなどを発見された方はぜひお知らせください。この正誤表をできるだけ多くの他のお役にたつものにするためにぜひよろしくお願いします。

★「英文法のナビゲーター」の正誤表

[上巻]

Chapter4
p38,C-1 章のはじめの問題一覧
 「助力がなかったから、」… 「助力がなかったら、」…
p38,C-3 章のはじめの問題一覧
  He did what had He did what he had
p41,A-3 解説の8,9,10行目
  could have avoided could have been avoided
  would have avoided would have been avoided
p41,A-4 解説の問題
  artist actress

Chapter7
p76,A-2 章のはじめの問題一覧の解答
  sent (to) us sent (to) every one of us

Chapter8
p87,A-3 章のはじめの問題一覧の解答
  {you are it is} {you are convenient it is convenient for you}
p91,B-2 解説5行目
   haveの目的語になる… doの目的語になる…

Chapter10
p118,B-5 章のはじめの問題一覧の解答
   seen swimmingも正解

Chapter14
p176,章末の文の11行目
   とD(1)It was とC(1)It was

Chapter15
p186,C-5 解説の下から4行目
   疑問代名詞があとの動詞が前置詞の目的語になって~
   →疑問代名詞があとの動詞「か」前置詞の目的語になって~

Chapter18
p219,C-2 解説2行目
  be p.p. +that(34-B-5) be p.p. +that(34-A-5)


[下巻]

Chapter20
p23,F-1 解説の3行目
  不定詞のaや… 不定冠詞のaや…

Chapter21
p35,E-1 解説の6行目
  否定冠詞 不定冠詞
p39,F-3 解説の5行目
   E-1 F-1

Chapter24
p66,D-6 章のはじめの問題一覧
  You many lose You may lose

Chapter25
p78,A-3 解説の下から2行目
  hardlyと… seldomと… hardlyも正しいが解説の文脈上はこうなる。)

Chapter29
p122,A-1 解説5行目とp1231行目
  her talents his talents
p128,D-1 解説の問題
   langnage language

Chapter32
p164,A-4 解説の問題
  babits habits
p168,C-1 解説の1行目
   The percel The string

Chapter35
p199,B-2 解説の2,4行目
 10年前に… 5年前に…
p199,B-2 解説下から7行目
   is different is very different

Chapter36
p214,C-1 解説7行目
   answer the question answer her question

間違いとするべきかどうかは私自身悩むところなのですが、Chapter22(下巻p47)の B-(4)で、

Most of the boys know the rules of baseball.

が正答とされていますが、この文では、

「少年達の殆どは、野球の全てのルールを知っている。」

となってしまい、ちょっとおかしいのではないかと思いました。現実問題を考えると、

「少年のほとんどは野球の大体のルールを知っている」

というのが実情だと思います。その場合、

Most of the boys know rules of baseball.

と、rulesの前のtheを取った形が正解と言えるのではないか?と思います。


7.最後に「英文法のナビゲーター」買ってやり始めたけど難しすぎる!と思った人へ

この本はたしかに非常にわかりやすい本だと思います。
しかし、実際問題としてこの本が「難しい」と感じる方もいると思います。

そうした人は、前回の記事の中の「5.効果的な学習法」の

1°「Challenge 問題に挑戦しよう」の問題を解きます。

2°解答だけを見て答え合わせをする。

の部分をやらないでください。そして、そのかわりに

1°「Challenge 問題に挑戦しよう」の問題を眺める。
2°知らない単語を調べる。
3°その後いきなり解説を読み始める。

と、してください。ここはとても大事なのですが、多少わからなくても良いので上巻を読み終わるまでは毎日Chapterを1つというペースでどんどん先に読み進めてください。

そして、このようにして上巻を曲りなりにも読み終えたら、「5.効果的な学習法」で紹介した◆1回目◆を最初から始めてください。おそらく、今度は(多少大変かもしれませんが)何とかできると思います。そして、上巻が終わると下巻は「5.効果的な学習法」で紹介した方法でそのまま進めることができると思います。

もしダメなら下巻でも同じ方法を試してください。きっとなんとかなります。

最後に「それでもだめだった!」という人は私にご連絡ください。あなたに合った「必づこの本を自分のものにする方法」を一緒に考えさせて頂きます。

連絡先は

chinjyuno.morinokuma@gmail.com

です。もしくは、ツイッターのDMでも大丈夫です。

(英文法のナビゲーター(1)へ)